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雑談。メッセージお返事もこちらで。
20231210
リメイクシドに煙草の気配を感じないんですけど?!!!?!!?? リミット技どうする気???!!!?!??!
アップデートするべき点を温存強化して、変えんでもいいところを変える、おれはリメイクのそういうところ嫌いですからね!!!! つまり性規範・ルッキズム・パターナリズムをゴリゴリに押し出しながら、喫煙という個人の判断に基づく嗜好をパージする、そういう姿勢が気に食わねえんですよおれは、前も散々言いましたけど!!!!!
前回の日記へコメントありがとうございました! 活きのいい幻覚をお楽しみいただけて何よりです。幻覚だけは活きがいい。
愛しいものたちに先立たれたおじさんたちのシェアハウスに酒瓶持ってドカドカ乗り込んでくるユフィ、めちゃくちゃヨイですね。挙句、ヴィンセントのぽっけから酒代くすねてゆくさま、目に浮かびます。背景でナナキがはわわ…ってしてたらもう「完成」ですね。
傷痕さわりっこする死後ガブヴェも、『白昼夢』の続きも見てえですよね、ぼくも大変見てえです。こんなに見たがってる人間がふたりもいるのに、なぜ作品がないのか……なぜ……? ひょっとして誰かが書かなくてはならないのか……? 誰が……?
Waveboxで反応くだすった方々もありがとうございます! ビールいっぱいで踊るひとがいて嬉しくなっちゃった。
まーあっという間に12月ですね。みなさまお元気ですか。僕はちょっと駄目です。仕事がしんどいのもそうなんですけど、世界が醜悪で。虐殺を止めろ。差別とヘイトを止めろ。
寄付や署名に加えてガザ支援デモに勇気を出して参加したりもしているのですが、日を重ねるごとに無力感が募ってきてしまってよくないです。少し状況から離れさせてもらうべきかもしれない。
あと一週間で仕事納めなので(使い切らないと消滅する有給があるので……)仕事はなんとかのらりくらりやりつつ、年内に何かしら書いて更新してえです。元彼がいたV氏をなかなか抱いてくれない局長の幻覚とかも見えているので。あと、サイファーの膝枕で官能小説を読むスコールとか。なにそれ。
20231112
現実に疲弊してしまったので、メモに残っていたネタを放出します。まずはガブヴェ編。
副社長ヴェイン「ガブラス、先ほどの茶に何か盛ったな……私としたことが油断したものだ、身体が熱い……!」 秘書ガブチャン「はちみつ生姜紅茶です、副社長」
平和なサラリーマンAUではこうやってどこまでも馬鹿なことをしていて欲しい。
サラリーマンガブチャン、飯食う時はネクタイの剣先シャツの胸ポケットに入れて。
そんでサバ味噌定食とか食って。
互いの残した傷を性感帯に育てる死後AUが見たいんじゃ〜〜〜〜〜(求:ガブチャンが閣下に付けた傷情報) 一回戦目のあとガブチャンに跨ってかつて己の拳で叩き折ったガブチャンの肋骨を執拗に撫でる閣下が見てえよ〜互いに感傷のかけらもない眼差しで乱れた呼吸が落ち着くまでの手遊びなんだけど、先に取り戻したガブチャンが閣下に触られてるのと同じ部位を宥めるように指先で触れるのが二回戦の前戯の始まりであって欲しいよ〜〜「痛むか」「微塵も」みたいな短く乾いた確認を交わしてからの怒濤の濡れ場が見てえよ〜〜〜こんなこと毎回してるからそのうちふたりして左の肋骨が性感帯になっちゃうガブヴェが見たいよ〜〜〜〜誰かァ〜〜〜〜!
これはマジで見たいから誰かお願いします。めっちゃ良くない?誰かァ〜〜〜〜!
なおこの場合、ガブチャンの死因はノウスにぶっ飛ばされた時に左の肋骨が折れ、それが肺に突き刺さったことです。推しの死因を考えるのって何でこんなに楽しいんだろう。
Dom/Subガブヴェ書きてえ〜DomガブSubヴェもいいしSubガブDomヴェもいい〜原作軸なら前者でイーハトーヴAUなら後者かな〜
今の気分は断然DomガブSubヴェなんですよね。何故かというと、数年前から温めている「セックスが下手なのでガブチャンに『存外に物覚えが悪くていらっしゃる』と冷淡に押し倒される閣下」が見たいからです。誰かァ〜〜〜〜!
いいかげんイーハトーヴAUを書こうと思う、ついでに言うとイーハトーヴの女性陣から死ぬほどモテまくるドレイスさんも見てえんだわ、見てえだろ老若女女にバチバチにモテまくるドレイスさん。
見てえだろモテモテのドレイスさん。おれは見たい。誰かァ〜〜〜〜!
続きましてジェクアー編。
ウィンクできるのかできないのか問題 「この目でウィンクをしろと?」 「諦めるのはまだ早えんじゃねえの」 「諦める諦めないの問題ではないし、おまえが今すぐ諦めろ」 「ほー、試しもしねえで投げるのか、そういう男かおまえ」 「……どうすれば満足だ」 「え、俺様の好み聞いてくれんの? こういうのが好きっつったらそうしてくれんのか?」 「考慮はしよう」 「そうだなァ、こう、微妙にヘッタクソなのがやっぱいいんじゃねえのか、アーロンだし」 「なるほどな」 (完璧なウィンクを繰り出すアーロン) 「俺、おまえのそういうとこすげー好き」 「ご期待に添えたようで何よりだ」
異界くんだりまで行って何してんの?(何させてんの?)
ジェクトの寝室で何かを見つけたアーロン「このサイズだと俺のは入らんが、おまえ用か?」 何かを見つけられてしまったジェクト「喧嘩売ってんのか? 売ってんだな? おし買うぞ言い値で」
ちんこのデカさは価値ではないが、それはそれとしてちんこのサイズで張り合う喧嘩はジェクアーが一番似合うと思います。
背中にエボンの紋章の墨が入ってたんだけど、セックスの時にそれを見たジェクトが夜ものすごくうなされるので、ブラスカに頼んで背中を焼いてもらうアーロン
なんでこういう地獄みてえな設定思いついちゃうのかな。
「くだらねえこと言ってもいいか」 「くだらんことかどうかは俺が決める」
ジェクアーのつもりのメモだったけど、推しカプだいたいこういう構図な気がする。
あとはRV編が少しだけ。
局長とシエラさんが早逝したあとのシドとヴィンセントにルームシェアしてほしい。情だけで成り立つ晩年のルームシェアはたいへんよい。
気軽にキャラクターを殺してしまうのはよくないと思う。本当によくないと思っている。
『白昼夢』の後日譚として、仕事を終えて帰ってきたヴィンセントの目からカラコンを手ずから外す局長が見たい。床にお座りしたV氏の顎を捉えて上を向かせて、よくできましたねって褒めながら紅を覆い隠す薄膜を剥がす局長。こわい。
「こわい。」じゃねえんだよな。
ところで、トップページにWaveboxへのリンクを貼ってみました。気が向いたらビールの絵文字でも押してやってください。お気軽に。
Web拍手的なツールの導入を考えていたのですが、なんかめんどくさくなってしまったのでとりあえずこんな感じで。メッセージフォームより気軽かなと思って。
ではまた。
20231105
帰るべき場所に帰らなくてはならない存在×もう帰る場所がない存在、DFF210で腹一杯やったからもういいか〜とか思ってたんですが、まっっっったく別の作品でそういう沼にずぼっとはまってしまって頭を抱えています。
さっき風呂入りながら見つめ直してみたんですが、この「帰る先がある×帰る先がない」のバリエーションが私の推しカプに共通する概念かもしれない……いや全部が全部ってわけじゃないんですけど。私の中ではサイスコもこれなんですよ。私はサイスコを書いていますがあれはスコサイでもあるので。
賃金労働がアレなせいかもわかりませんが、突発性難聴?になりかけ?みたいな状態になってしまい、昨日救急にかかりました。当地で救急にかかるの二回目なんで覚悟はできてますが、請求書が怖い(こちらでは医療費はいったん全額払ってから保険会社に請求する自賠責型なので)
早めに対処したので問題なく治りそうです。ありがとう医療、ありがとう人類の叡智、その蓄積。みなさんも体調不良などはできるだけ放置せず、どうぞご自愛くださいまし。
お医者さん曰く、ストレスはよくないよーなんか好きな食べ物でも食べてゆっくりしな、とのことだったので、韓国海苔をモリモリ食べています。ごま油と塩ってなんでこんなに美味いんだろう。
先日更新した新作、お読みくださってありがとうございますー! 更新してから読み直して、いやこれをガブヴェと言ってよいものか……と思ったりもしましたが、あれはあれでお楽しみいただけたようでよかったです。
メッセージも頂戴しまして、本当にありがとうございます。折りたたみで返信させていただきます!
10月29日にメッセージくださったM様へ
速いですね?!??! あまりのスピード感にびっくりしちゃった……とれたてフレッシュなご感想ありがたいです、救われる……。
頭上に?マーク10個くらい踊らせる姿を想像し、いやそうなりますよね……となんだか神妙な気持ちになりました。自分でもなんでこんな設定を思いついたのかよくわかってないですし。いやしかし、このトンチキな話が鬱々とした季節を乗り越えるささやかな一助となればこれ以上の幸いはありません。
用途にこだわらないのんきな同胞、ぜったいにいいやつですよね。彼は次々回あたりで出番が来るのですが、少し余裕が出てきた閣下がガブチャンのガブチャンに装着させてやろうとして失敗し、まあこんなこともあらあねえ、次は上手くやんなよ、と笑いながら退場するのです。今考えました。
「私はゴムの箱に入っていたかもしれない」の一言に爆笑しました。そこまで没入していただけたのなら書き手としてこれほどの光栄はありません……書いて良かった……(?)
平和なサラリーマンAU、書くたびに「本当にこれは閣下でこれはガブチャンなのか…?」という葛藤との勝負なのですが、なんというか彼らっぽさを感じていただけて安心しました。というかガブチャン、疲れたサラリーマンが似合う。イカがペンキを塗るゲームを練習するためにはまずゲーム機を買ってもらわないといけませんね……買いに行ったり、練習したりの間にお兄ちゃんとの思い出に襲われてまた頭を抱えて欲しい。書きたいですねその話。
こちらは雨続きで寒いわ暗いわ、長い冬の始まりです。日本、なんだかまた急に暑かったりするようですね? それはそれで自律神経などやられそう……お互い生き抜いて年末お会いしましょうね。
次は何かジェクアー書きたいなーと思いつつ、また書けたものからお出ししていければと思います。ではまた!
20231029
まいど〜。
めっきり冷え込んでまいりました。当地では日の出が朝8時を回る季節になり、冬支度を始めなくては(特に何もしない)という感じです。あ、部屋着をちょっとあったかいやつにしました。裏起毛のやつ。
えー、久しぶりに完全新作を公開できました。ガブヴェの平和なサラリーマンAUです。
わたしのたまに出るイタコ芸で、今回はコンドーム一人称です。コンドーム一人称って何??? と思いながら書きましたので、読む方はよけい「コンドーム一人称って何???」だと思うんですが、まあご笑覧ください。
確認したらちょうど一年ぶりなんですね、完全新作が。おまえ、一年ぶりの新作がこれかよ。なんかすんません。
何しろコンドーム一人称なのでそれなりに直接的な性描写というか、そういう単語とかを使ったので、なんだかなあと思いながらR18にしてあります。エロっていうかおげれつって感じなんすけど。期待させたらすんません。
書いてるこっちは楽しかったです。平時は敬語のキャラがそういうモードに入るとタメ口に変わるのいいよね。
それと、emojiリアクションプラグインを撤去しました。ここしばらく挙動がおかしかったので。これまでリアクションくださったみなさま、ありがとうございました! 本当に励みになりましたし、いろんなemojiを使っていただけて見るのが楽しかったです。
お気軽にリアクションするツールがあるといいよなー! ということがわかったので、代替プラグインを気長に探そうと思います。
メッセージは今までと変わらず送れますので、何か(不具合とか…)あればお気軽にどうぞ!
全然関係ないんですが、先日『帰ってきた名探偵ピカチュウ』をクリアしました。
少年ティムとその父のバディであったピカチュウがコンビで街のさまざまな事件を解決していく、というシンプルな立て付けで、謎解きといいつつ全てのヒントがちゃんと作中に明示されるので、推理というより小学校の国語の文章題みたいな感じでした。
このゲームのよさ、おっさん走りするピカチュウ(二足歩行で腹を突き出し口半開きで主人公の後をついてくる)に尽きました。ゲーム自体はゆっくりやっても15時間弱でクリアできてしまうし、性質上一回クリアしたら終わりなので、さくっと遊びたいひと向けですかね。
あと、黒幕の日本語版CVが近年私が遊んだゲーム数作でも黒幕役をしていて、「またおまえかい!」となってちょっと面白かったです。なんなら作中初登場の段階で「この声……こいつが黒幕!」と当たりがついてしまった。今の日本製のゲーム、黒幕全員この声なんじゃねえの?
いくつか書きかけの話があるんですが、いや「いくつか」っていうか、書きかけフォルダに入れたファイル数がすでに30に迫る勢いなんですが、次はどれを完成できるかなー。
お気楽なやつは今回書いたので、次はちょっと真面目なやつにしようかな。いずれにせよ、年末までにまた新しいのをお出しできればと思います。
寒くなってきたせいもあってか、またコロナやインフルなど感染症が流行っているようですね。みなさまどうぞご自愛くださいませ。ではまた!
20231009
まいど!!!!!!(エクスクラメーションマークの数は空元気の現れ)
R18ページが見られないぜとメッセージくださった親切な方、ご連絡ほんとうにありがとうございました。心より感謝申し上げます。自分のラップトップで見られたからいいや〜と気を抜いていたのですが、メッセージいただいてからスマフォで試したら私も見られませんでした。仕事が雑ですんませんてへぺろ。てへぺろじゃないが。
今ほど修正いたしまして、少なくとも当方の環境では閲覧可能になっております(動作確認はiOS系ラップトップ・スマフォ・タブレット、ブラウザはSafariとChromeで行いました)。これで多分大丈夫だと思うのですが……まだ駄目だったら教えてください。キャッシュクリアしてからお試しいただいた方が確実かもしれませぬ。お手数おかけして申し訳ありません。
この「設定をひとつ変えたら全然上手くいかず、有識者を頼って検索と試行を繰り返す」感じ、個人サイト運営してるぜ〜! という趣があり、苦しいながらも楽しかったです。
せっかくなんで(?)今回公開したR18作品についてちょっと書いておこうと思います。ご興味ある方は折りたたみからどうぞ。
Gute Nacht(RV): 初公開当時、RV仲間に「すけべスリラー」という評をいただいたのが大変光栄であり、めちゃくちゃ面白かったやつです。うちの局長はなぜこうも怖くなってしまうのか。どれだけ屈強な戦士であっても内臓と神経は鍛えようがない、という事実に定期的に滾るタイプのオタクです。
Vanish, Void, the Testimony of Vacant 第五章(RV): 長編の最終章をセックスで締めくくるのは一種のウィニングラン。噛み合わないけどそれはそれでいいふたりが一緒にいるのが尊いのである、といういつものやつです。
Bird Cage(サイスコ): 読み返しながら校正をしようと思っていたのですが、書いた当時と現在の温度差にヒェェェとなってしまい、読み返してません。何を隠そうこれが葛城のデビュー作です。恥ずかしい。
最果てのゆりかご(gv): 二次創作界の鉄板ネタ「セックスしないと出られない部屋」ですが、推しカプで最も似合わないだろうふたりを部屋に入れてみたらこうなってしまいました。というかガブヴェ、原作軸で成立させようとするとどう足掻いても不穏になる。つらい。だから好き。この話はめちゃくちゃ気に入っています。
引かれ者の小唄(ジェクアー): おれがまだオペオムを楽しめていた頃の作品です。もう何部何章か忘れたけど、10にフォーカスされた章でアーロンがジェクトを「じじい」と言って揶揄うシーンがあり、それに突き上げられて書きました。ジェク渋はいいぞ。
ミスター・ヴァーティゴ(210): おれのすけべ脳が元気だった頃の作品です。すけべの活きがいい。ジェクト・ティーダの親子がエクストリームスポーツプレイヤーという設定はかなり気に入っています。この設定で今度ジェクアー書きたい、ってもう3年くらいずっと言ってる。
おかえり、ただいま。(210): なんぼなんでもタイトルが適当すぎる。○○ユニバース、というものには総じて疎いのですが(総じて異性愛規範が強い印象があるので)受けDom攻めSubは書いてて楽しかったです。
その指で、秘密の息の根を止めて。(210): 全体的に難産でイベント前にのたうち回っていた記憶しかない。なんでこんなしんどい話になっちゃったんだろう。書きながら10をあの世界に召喚したコスモスとカオスを呪っていた気がする。だがDFF/DdFFはいいぞ。もうプレイできないけど。
あんまりおあずけが長いので(210): ハッピーラッキーエンジョイセックス! でよくもまあ一冊書いたもんだ、とアップロード作業しながら感心してしまいました。すけべの活きがいい(二回目)。終盤の失速はご愛嬌。
雨を泳ぐ太陽(210): 学パロを書くフレッシュさがあったあの頃。余談中の余談ですが、最終章でフリオニールがバイトしている花屋の店主はエアリスさんをイメージしています。FFキャラがあっちこっちにいる街を妄想していた時期があった。
misfit(210): いい感じの喘ぎ声生成マシーンがうんともすんとも言わないので、いかに喘ぎ声を書かずにすけべを書くか考えた結果、こうなりました。
fahrenheit(アロティ): 後ろ暗いすけべはいいぞ。性的欲求に嫌悪感を覚えるアーロン、という設定は気に入っています。そんなもん気に入るな。
ここ数年はすけべ回路が完全に錆びついてしまったので新作を書けるかどうかわからないのですが、まあそれはそれとして、過去作たちをお楽しみいただければ幸いです。
ではまた!
20231008
ピクブラにアクセスできるようになったので、R18作品をサルベージしてきました。これで全作品をこのサイトで閲覧いただけます。
推敲し直したらキリがなくなりそうだったので、手直しは特別行っておりません。当時のフレッシュ感をお楽しみください。リンク切れとか、パスワード正しいはずなのに動かないとか、不具合があればメッセージでお知らせくだされば幸いです。よろしくお願いします。
あと、textページをちょっと変えました。今までothers扱いで別ページにしまってあったものも全部一緒に並べてあります。見た目がにぎやかになったね。それだけです。
ピクブラの方は近いうちにお片付けします。今日は首と肩が限界だ。
前回アップしたさいすこ・じぇくあー掌編へのemojiリアクションありがとうございました!
今日はこのあたりで、取り急ぎ。
20230924
待って、秋じゃない?(気温13度)
当地では朝晩が冷え込むようになってまいりました。上に何か羽織らないと朝の出勤時にけっこう寒いです。あと会社の喫煙所、強力な換気機能がついてるからかむっちゃ寒い。みなさまお住まいの地域はいかがですか。
どうやらピクブラがサービス再開したようなんですが、海外からのアクセスをまるっと拒否する設定になっており、つまりわたしにとってはまだ閉鎖中です。VPN経由で行けるんちゃうかあの体たらくなら、と思ったのですが、まあさすがに無理でしたね。
ピクブラにアクセスできるようになったら、R18作品をサルベージしたいんですよね。初稿データは手元にあるのですが、わたくし作品を公開してからその後数日かけて微細な手直しをプラットフォーム上で行うという悪癖がありまして、しかも手直しを手元にあるバージョンに反映させるのを怠ってきたので、最終版を持ってないんですよね……。
どの作品も公開したのが数年前なので、どこをどう直したか、それぞれどの程度の直しだったかなど、まるで記憶にないわけです。うはは。
どうせ今読み直したら今の感覚で直したくなるのはわかっているので、ピクブラからのサルベージはもう諦めて、手元にあるバージョンからやり直すのがいいんでしょうね。はい。近いうちにやります。
R18作品ですが、パスワード制かURL請求制のどちらかにしようと思います。隠しページを作るというのも昔懐かしくて良いわけですが(tabキーを連打する派とソースを覗く派に分かれる)もうPCで閲覧がデフォルトの時代でもありませんからね……。
さて、あまりに作品更新がないのが切なすぎたので、倉庫から短いのをふたつ引っ張り出してきました。どちらもかつてTwitter(もうログインもしておりませんが……)にページ画像メーカーで投げてあったやつです。見覚えがある方もいらっしゃるかと思います。
サイスコの方は微細な修正のみ。この話けっこう好きです。推しと推しにはよお、健やかに生きて健やかに老いてほしいんだよなァ!(推しの多くが本編ないしその前後で死亡した、あるいは死亡したことが確定的に明らかなオタクの慟哭)多分この時期、推しと推しがジジイになった姿が見たい時期だったんだと思います。原作のふたりがお若いからこそ映えるのよね、老後ってやつはさ。
ジェクアーの方はけっこう加筆修正しました。たしかこういうことが言いたかった気がする、と記憶をたどった結果です。何度でも申し上げますが、ハッピー異界で一番苦しむのはジェクトなんだよな……ハッピー異界なんだけど……。ハッピーって何?
何はともあれ、これで勢いをつけて完全新作をがんばりたい……がんばりたいですね。本当に。
さて、前回の日記や過去作品へのemojiぽちぽち、いつもながらありがとうございます。とても励みになりますうおおおお。メッセージ返信へのご返信もありがとうございました! めちゃくちゃ嬉しかったからまたお返事させてください!
9月17日にメッセージくださったU様へ
二通目のメッセージ、ありがとうございました! こちらこそ、一度メッセージくださっただけでなく、こうして丁寧なお返事までいただけて、本当に嬉しいです。サイト開いてよかったなあ……。「生きる活力」とは過分なお言葉ですが、嫌なことが続いてしまうときの気晴らしにでもなれば幸いです。どうしても波がうまいこと来ないタイミングってありますよね……どうぞ適度に息抜きなさってくださいね。
確かに、距離も時差もある相手とこうして言葉を交わせるのってすごいことですよね! いやはや、改めてこのサイトを見つけてくださった牛尾様に感謝の念が尽きません。こうして辺境に引きこもっている身ですが、作品への反応やメッセージをいただくというのは言葉にできないほど嬉しいですし、毎回舞い上がっております。ので、どうぞお気遣いなく、気軽にご連絡ください。
牛尾様に「読んでみたい」と言っていただけたこともあり、R18作品は別の形で公開したいと思います。上述の通り手直ししたいのでもう少し時間はかかりそうですが、気長に見守っていただければ幸いです。ヴェインお好きなんですね! わたしも大好きです!! とても!!!!
異国生活へのお気遣いまでありがとうございます。何年暮らしても慣れない部分ばかりですが、気だけは長くなりました笑。日本もそろそろ季節の変わり目でしょうか。牛尾様もどうぞご自愛くださいね。では、また。
今週も仕事が少しばかり忙しくなりそうなのですが、少し先に楽しみな予定もできましたので、適度に力を抜きつつやっていこうと思います。皆様もお身体お大事に、また近いうちにお会いしましょう。
20230911
まいど!(日曜夜に絞り出せるせいいっぱいの威勢の良さ)
夏を通り越して「酷」とでも呼びたいような季節、みなさまサバイブされたでしょうか。当方の居住地も今年は本当にひどかったです。よりによって夏休みを取得して家でくつろぐはずだったその日に日中最高気温が40度に到達し、危うく熱中症でぶっ倒れるところでした。
ここ数日は、昼間こそそれなりの温度に達するものの、朝晩はずいぶん過ごしやすい気温になってきました。日本はまだまだ暑いのかしら。引き続きご自愛くださいまし。
さて、書いている途中のものは相変わらず書き終えられておりません。いろいろ並行で書くのはよくないですね。わかっているんですが。
二週間ほど前から右手の具合がおかしいな、と思っていたのですが、どうやら軽い腱鞘炎をやらかしてしまったようです。スマートフォンで文章書いてると右手の親指が痺れる……。昨今のスマートフォンたいていデカくて重いので、パソコンで書くように切り替えたりもしているのですが、スマフォとパソコンだと文章のノリが変わるので(気にするのは自分だけかもしれませんが)あっち行ったりこっち来たりしてまた能率が落ちて、とウダウダしています。
そろそろ腰を落ち着けて何かしら新作をお目にかけたいものです。その気持ちは強くある、ずっと。
ピクブラ限定で公開していたR18作品の今後、まだ悩んでいます。
セルフ年齢認証が一番話が早いのはわかっているのですが、そんなんゲートとして機能してないじゃないか……という一点がどうしても頭から離れないわけです。こういうところ頑固なんですよねこのひとは。
よそのプラットフォームに依存せずにある程度手間をかけて公開する、となるとURLないしパス請求制くらいしか思いつかないのですが(それも請求される方の良心にかかっている)そこまでの面倒をおかけするほどのものか? という気持ちもあり……。
もう全部なかったことにしちゃおうか! などという悪い癖も出そうになるのですが、なかったことにするには惜しい作品もいくつかあるんですよね正直。Reevinceのオフ再録とか、ガブヴェのしないと出られない部屋とか。
もうしばらく悩もうと思います。いい手があったら教えてください。
ここ一年ほどろくに書けていないの、もしかしてフィクションとか詩歌とかのインプットが足りないからかもしれない……と考えつつ、夏季休暇もノンフィクションものばかり読んでしまいました。あと今更ながらトランスジェンダー関係の勉強をしています。いやほんと今更なんですけど、まあ学習に遅すぎることはないということで。
ノンフィクションもの、というかいわゆる歴史系学術書にカテゴライズされるような本、知識欲はモリモリに満たされるので読んでいてとても楽しい(ただしトピックはまるで愉快ではない)のですが、二次創作野がインスパイアされる方向性のインプットではないので、こういう本ばかり読んでいるとずんどこ書けなくなります。そういう方向に刺激を受けたいのならやはりフィクションとか思想系がいいんだよな……。前にプラトン読み直してたら「これシドルファス・デム・ブナンザじゃん!」と脳内がブチ上がったこともありました。もう一回読むか。ヴェシドネス書く前に。
トランスジェンダー関係ではショーン・フェイ(高井ゆと里訳)の『トランスジェンダー問題』を数か月前に読み、読んだはいいもののいろいろと消化しきれないままだったのですが、先日高井さんが周司あきらさんと共著で出した『トランスジェンダー入門』を読んで、頭の中の通りが良くなった気がします。これから読むなら『トランスジェンダー入門』を読んでから『トランスジェンダー問題』に移る、という順番をお勧めします。欲を言えば『入門』と『問題』の間にもうワンステップあるといい気がする。
いつもながらのご挨拶になってしまいますが、このような無風の僻地にお運びくださりありがとうございます。emojiリアクションも嬉しいです。励みになります。
メッセージも久しぶりに頂戴して感激しました。以下、折りたたみでお返事差し上げます。
9月3日にメッセージくださったU様へ
メッセージありがとうございました! 心のこもったメッセージ、大変嬉しく拝読いたしました。こういった形でのメッセージ送信、少し勇気が要りますよね。そのハードルを乗り越えて送信くださったこと、本当に嬉しく励まされました。ありがとうございます。
FF12関係では(他のシリーズのものに比べてもさらに)好き放題書いているのですが、お楽しみいただけたようで幸いです。同士探しは簡単なことではないですよね、このサイトに遊びに来てくださる方の何人かはFF12好きなのでご紹介差し上げたいくらいです……! かなり偏った愛ではありますが、FF12好きやで……という気持ちが伝わったようでなんだか嬉しいです。
文章への過分なお褒めの言葉もありがとうございます……! 文章を書くときは毎度、辞書だの類語辞典だのと首っ引きになりながらなので、読みづらい文章になってしまっていたら恐縮ですが、こういう味もあるんだなとお楽しみいただければ幸いです。
12は魅力的なキャラクターとエピソードが満載なので、これからもいろいろ書いていきたいです。また気が向いたときにお運びくださいね!
それではまた、近いうちにお会いしましょう。
20230822
いや暑い。むちゃくちゃ暑いすね。みなさん体調大丈夫ですか。
作品更新したかったんですが全然書き進められておらず、それはそれとしてPictBLandの件があったので取り急ぎR18作品へのリンクを切断しました。
ピクブラにアカウント作ったの、うちの作品を読むためだった……という方がいらしたらなんというか、巻き込むような形になってしまって申し訳ないです。いや、ぼくが申し訳なく思うのも筋違いなんですが。
ピクブラでは全作品公開停止するつもりでいます。で、R18作品は別のところで公開……としたいんですが、別のところってどこやねん、という話なんすよね実際。
もともとピクブラでのみR18作品を公開していたのは、単に年齢認証にかかるコストとリスクをよそに押し付けるためだったのですが……いろいろ他も検討したのですが、プラットフォーム運営者のトラブルに振り回されるのはもう嫌なので、このサイト上で公開するのが落とし所かなという気分になってきました。セルフ年齢認証(18歳以上ですか?はい/いいえ)は避けたかったんすけど……他にやりようもないしな……。
もしくはR18作品をすべて存在しなかったことにする、という手もあるわけですね。あるんですよ。移植めんどくさいし。もう少し考えてみます。
さて、次に更新するのは先日冒頭部分をお見せしたジェクアー……にするつもりだったのですが、それより先にRV前提のCVになりそうです。CVってなんぞや。シド→ヴィンです。クラウドじゃないです。
性懲りもなく擦っているネタ「推しが推しのために死体を埋める話」のバリエーションとして、「局長のために死体を埋めるV氏にアドバイスしてあげる艇長」というのがありまして、ありましてって私の頭の中にしか今のところないんですが、それの一形態です。V氏に対してものすごいヒュージセンチメントを抱いている(私の言う「ヒュージセンチメント」には恋情や愛情のほか、敬意や友情や憎悪や殺意や嫌悪なども含まれます)艇長の話なので、実際のところシドヴィンは成立していないのですが。いや、この説明なにも伝わらんな。
数日前にネタの断片がぴょんっと降ってきまして、考えれば考えるほど「こんなんシドじゃねえ……」という方向に話が進んでしまったのでそれなりに葛藤はしたのですが、まあ、読みたいので、おれが……。おれが読むためにはおれが書かねばならないので……。
以前ふと思いついて、使いたいなと思っていたけどネタが伴わず熟成させておいたタイトル「too savage to call it love」が使えそうなのでがんばります。涼しくなったら書く。
暑さに加え、しんどいことの尽きない日々が続きますが、みなさまどうぞご自愛くださいまし。emojiぽちぽちいつもありがとうございます。励みになります。
また近いうちにお会いしましょう。では。
20230709
えー、どうも大変長らくご無沙汰しております。葛城です。
ちょっとアレですね、いくらなんでもご無沙汰しすぎましたね。たまに覗きに来てくださる方々におかれましては大変申し訳なく、恐縮しきりです。このような辺境までご来訪ありがとうございます。サンクユー、フロムザボトムオブマイハート。
このサイトもあっという間に開設一周年です。
一周年の節目にぱーっと大作でもアップできたら良かったのですが、まあ何も書けてません。書きたい気持ちはずっとある。あるんです。本当です。信じてください。
すこーしずつ書き進めていたやつがまだぜんぜん途中なんですけど、せっかくなんで置いておきます。
「Domestique’s high」後日談にしたかったジェク渋(ロードレースAU)
思うに、酒に酔うかどうかは自制心というより、単に好みの問題なのだろう。
酒を呑めば遅かれ早かれ酩酊する。そういうものだ。おおよその場合においてこの「遅かれ早かれ」というのは文字通り時間(と、それにおおむね相関する摂取量)の問題であって、アルコールを摂取している以上は誰しも酔っぱらいになるはずなのである。
酩酊による心身への変化は酒造メーカーのウェブサイトなどを見ればいくらでも啓発コンテンツが用意されているのでいまさらくだくだしくは述べるに当たらないが(なお、ジェクトはこのようなページを必要に迫られて読んだことがある。記憶が正しければ六回は読んでいる。なぜなら反省文を書くのに必要だったからだ)、ここがひとつの分岐点だろう。
つまり、己が酔っ払っている状態を許容するか否か、だ。
ジェクトにとって、酩酊というのはおおむね愉快な状態だ。気分が陽気になって、舌が滑らかに回るようになり、たまに天啓のような閃きが脳髄から湧いてくる。身体のあちこちの古傷が疼くのも酔っ払ってしまえば忘れられるし、世界というのは実際のところさして複雑でも難解でもない、という気分になるのだ。いいことずくめではないか。
もちろんジェクトも——「キング」の称号に恥じぬ天才ロードレーサーではあるが——いちおうはヒトなので、いずれはアセトアルデヒドに代謝されたアルコールの逆襲を受けて頭が痛くなったり吐き気がしたりするようになる。とはいえ、それはそれ、これはこれだ。二日酔いのつらさはジェクトに断酒を決意させる理由にならない。
酔っ払うのは楽しい。酔っ払うために酒を呑むのが好きだ。だからジェクトは酒を呑む。だが、自分と同じ趣味の人間ばかりとは限らないということもジェクトは知っている。
単に酒の味が好かない者もいれば、アルコールと相性が悪くて体調を悪くする者もいる。そういった人間に酒を強いて呑ませるのはジェクトの美学に反する。美学などと御大層な言い回しをすればそれらしく聞こえるかもしれないが、端的に言えばそういう連中に酒を渡すのがもったいないというのが本当の理由だ。だいいち、呑ませたせいで頭が痛いだの気持ちが悪いだのと呻く連中の面倒を見る羽目になるのは馬鹿馬鹿しいではないか。
そんなわけで、ジェクトは呑まない手合いに呑ませることはしない。問題は、呑めば呑めるのに酩酊するのが嫌いだという人間と、それでも盃を重ね合い、あわよくばちょっとばかし酔っ払って欲しいと思っている場合だ。
ジェクトには「友人」と呼んでも差し支えない程度の知人が数多く存在する。彼らと賑やかな場で気安い酒を挟んで騒ぐのも、決して嫌いではない。
だが、腰を据えて酌み交わしたい相手はそう多くない。言ってしまえばふたりだけだ。その片方は同志であり、ジェクトを長年の雌伏からふたたび表舞台へと踏み出す契機を与えてくれた恩人でもある男、ブラスカである。彼と呑む酒はいい。長い付き合いの中には少しばかり苦味や酸味が強すぎる酒もあったが、苦境を脱した今となってはただ穏やかで愉快なものだ。笑い上戸なところも好感が持てる。たまに笑いのたがが外れてすわ呼吸困難か、となることを除けば、だが。
さて、もうひとりはというと、これが目下のところジェクトを大いに煩悶させる難問に他ならなかった。その名はアーロン。十年の空白を挟んで、過去も現在もジェクトの相棒である男だ。ゴールラインだけを目指してひたすらに走るジェクトを先導し、あるいは後背を守り、横風から庇い、置き去りにせざるを得なかった愛息子をも育て上げてくれた、そういう意味ではアーロンもまたジェクトにとっての恩人だ。
親友で、相棒で、恩人。それはそれでいい。ひとりとひとりの間を結ぶ関係性としては、すでにして揺るぎない。だが、とジェクトは思う。たった今飲み干したビールの空き缶を、いつもの癖でべこりとへこませながら。
——だが、まだ足りねえ。
十年前の事故まで、ジェクトとアーロンは間違いなく最高のバディだった。チーム・ブラスカのエースとしてあらゆるコースをぶっちぎりに飛ばすジェクト、「キング」の称号をほしいままにするジェクトの手綱を握り、あまつさえ振り回しているとまで言われたアシストのアーロン。ふたりはそれぞれの愛車に跨り、スピラ中を最高速度で駆けた。他の誰も追いつけないほどのスピードで、あらゆる地形を征服した。
エボンコーポレーションの手から逃げ続けたあの十年、ジェクトは呼吸をするのと同じだけアーロンとの日々を想った。暴風雨のただなかにあってそれでも目元を拭うように、ダイバーが海の深みから水面の光を仰ぐように、その一瞬だけは静謐で穏やかな時間だった。いつか雲を割って君臨し迷える子羊たちに手を差し伸べる手合いの神とやらを信じる気はさらさらなかったが、だからこそ、アーロンとの記憶の残滓を追うあのひとときこそが、あるいはジェクトにとっての救済だったのかもしれない。
三十センチメートルの先を行く彼の、風に舞う後ろ髪を覚えている。アタックをしかける寸前、気迫にみなぎる両肩の稜線を、ビンディングを軋ませてペダルを踏む大腿からふくらはぎの緊張を。ゴールラインの数百メートル手前でジェクトを送り出す瞬間、無酸素全力疾走の最中に満足げな笑みを浮かべる横顔を。
逃避行の間、レースが恋しかった。走りたいだろう、と問うブラスカに、馬鹿言ってんじゃねえ走りたくないわけがねえだろうが、と大仰に答えながら、内心では自分がいったい何を恋うているのかを測りかねた。確かに、風を切って走るあの感覚が欲しかった。細い車輪に身体を預け、微細な起伏に踊らされるスリルに焦がれた。何よりも、無垢なゴールラインを我が身で蹂躙する高揚に代えられるものなどあるはずがなかった。
だが、この渇きを仮に恋しさと呼ぶのだとしたら、欲しいのはレースそのものではない、とジェクトは気づいていた。
たとえ今、全盛期のように愛車で駆けることができたとしたって、それだけでは満たされない。分かっている。エースだなんだとおだてられ衆目を集めたところで、つまるところレースはひとりでは走れないと、いくつもの栄冠を勝ち取ったジェクトこそが知っている。そしてこのスピラで、エース・ジェクトに伴走できるのはたったひとりだ。そのたったひとりが前や横や後ろを走ってくれないのなら、ジェクトの飢餓が癒えることはない。
極端なことを言えば、もう走ってくれなくてもいいのだ。いや、走れるものなら走りたいし、すべてが片付いたら奴がどんな理屈を捏ねようと引きずってでもレースには出るつもりでいるが、それが叶わなくても構わない、ただジェクト唯一のアシストであるあの男の網膜にこの身を映し、名前を呼ばれ、可愛げのない言葉でも聞くことができるのなら、ジェクトはきっと満足できてしまうのだ。
という結論に気づいていたが、ジェクトは努めて見ないふりをした。些細な行動さえ自重せねばならぬ潜伏状態にあって、外部の協力者とのやりとりや調査の一切を引き受けてくれているブラスカやその妻、キマリらの負担を思えば、俺様ひと目でいいからアーロンちゃんに会いたいわ、などと戯けたことを抜かすことは、さしものジェクトにもできなかったのだ。長年の付き合いであるブラスカや、恐ろしく敏いその妻にはひょっとしたら気づかれていたかもわからないが、いずれにせよジェクトは「アーロンに会いたい」という欲求を「とっとと万事片付けてエボンの連中を叩きのめしてやりたい」という闘志に変換し、艱難辛苦を乗り越えた。 ジェクトは、己が身の内に静かに燃えるアーロンへの想いに、急いてラベルを与えることはしなかった。
友情で、信頼で、感謝。角度を変えるたびに違う色を放つ感情は、すでにして充分すぎるほどの堅固さでジェクトの胸を占めている。無聊を持て余す夜半にザナルカンドの方角を眺めては、今頃あのカタブツどうしてやがるかな、と声なしに呟くその響きに、どうやらもうひとつ新しい名前をつけてやれそうだとわかってはいても、首筋を掻く癖を意図的に発動させてごまかした。そういう夜を数えるのも厭になるほど重ねた。
しかし、ジェクトが己を騙し続けることができたのもそう長いことではなかった。
いよいよ告発の最終準備を整える頃合いとなったある日、ジェクトの潜伏していたビーカネル島をアーロンが走った。グランドツアーに次ぐ規模のレースで、アーロンはティーダを牽いた。泣きべそばかりだったお坊ちゃんがいっぱしの顔つきで駆けてゆくのもさながら(さながら、という形容に留めるには過ぎる感動がジェクトの涙腺を揺さぶったわけだが)、彼を千切る勢いで猛然とアタックをしかける熟練のアシストの姿に、ジェクトは息が止まるほどの劇場を覚えて吼えた。吼えて、付き添ってくれていたブラスカの妻に口を塞がれ、本当に窒息するところだった。
アーロンが走っている。白髪が増えた、顔つきに深みが出た、身体が一回り大きくなった、あの頃よりも。あの頃、共に駆けたあの頃とは違う。潰れた右目。周りの選手よりも色の濃いアイガードのレンズ。あの頃とは違う、走り方さえも。クロノマンとしての安定感は一段と増し、若いメンバーたちに目配せする余裕がある。競合チームとの交渉も彼が担っているようだ。インカム越しに聞く声も、きっと違う。あの頃の、聞かん気な、意地の張った、跳ねるような声ではないはずだ。だとしたら、とジェクトはブラスカの妻に呼吸を奪われたまま夢想する。だとしたら、どんな声だ。
(以下続)
おそまつさまでした。続き書きたいです。できれば今年のツールが終わる前に……。
今年のツール、いやーヴィンゲゴー強いわあーと見ていたら、ポガチャルがお山で爆走、おまえほんとマイヨジョーヌ似合うよな! でも大統領はレースなんか見に来てる場合なんすか? とか考えちゃう。そんで今日はカヴェンディッシュが棄権……今年で引退を表明しているカヴェンディッシュにとって最後のツールを、まさか一週目も終わらぬうちに去らねばならないとは……。できれば深刻な怪我ではありませんように……。
いつのどのレースか分からないのですが数日前に偶然出くわした動画があったんですが、優勝した選手が表彰台で花束を受け取って、さて誰に投げるんだ、監督か、パートナーか、ファンに向けてか、と思ったら自分を牽いたアシストに投げた、という映像で、これだよこれ! と手を打って大喜びしてしまいました。エースとアシストのあらまほしき姿を見た。
冒頭でも申し上げましたが、このような茅屋にお運びくださる皆様、本当にありがとうございます。更新の停滞しまくった状態ですが、過去作をお読みいただき、emojiで反応くださる方には感謝の念が尽きません。心が救われます。今までお寄せいただいたコメントなんかも折々に読み返して生きる力にさせていただいています。
少しずつでも書いていきたいなと思いますので、引き続きよろしくお願いします。なんか、こういう話読みたいな、とかあったらメッセージから気楽に教えてください。もしくは励ましとか、近況報告とか、好きな麺類の話とか。葛城はコメントに飢えています。あけっぴろげ。
ではまた、できるだけ近いうちにお会いしましょう。