V.V.V. – 第五章 空洞の帰還

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Gute Nacht

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a long way to go

 短い微睡みの中で、長い夢を見たようだった。  リーブは列車の席に座っている。骨董品じみた組み木造りの座席は苔色のベルベットに包まれ、腰から背を心地よく包み込んだ。飴色に磨かれた壁には数字のない時計が掛けられ、奇妙なこと…

月光

 明日、世界が滅ぶということを、おそらくリーブだけが知っている。  少しばかり肌寒いことに気づいて、リーブはキッチンの窓を閉めた。ほんの数日前までは暑くてたまらなかったというのに、季節というのはこちらの気分などお構いなし…

アリエッタ

 リーブは——身も蓋もない言い方をしてしまえば——音痴だ。 語らせればあれだけいい声が出るのだから歌わせればさぞかし深い響きを聴かせてくれるだろう、という期待を見事に裏切って、彼の喉から飛び出す音は滋味を通り越して脱力感…

we will never walk alone

・RVですが、メインキャラクターはオリジナルモブです。原作キャラクターたちとがっつり交流します(モブ対原作キャラクターの恋愛要素は皆無です)・RVですが、リーブ→←ヴィンセントで、ふたりはくっつきません。でもRVです。・…

白昼夢_蛇足

・「ヴェルン」はもちろんV氏です。目はカラコン入れてました。髪型は神羅屋敷にてオヤスミする前のタークス時代のやつをイメージしてます。「ヴェルン」という名に特に意味はありません。・V氏はテロリストの企みを察知し、テロリスト…

白昼夢

 彼女がその男を拾ったのは、本当にただの偶然だと、彼女は信じている。  ウォールマーケットはミッドガルもろとも吹き飛んだが、だからといって歓楽街がなくなるわけではない。あからさまな人身売買が大手を振って行われることこそな…

ポンコツな恋が始まるまで

 ヴィンセントの体調が芳しくないらしい、という報せを持ってきたのは何故かシドだった。そういやよ、と何気ない調子で添えられたそのひとことに、リーブはぎゅっと眉根を寄せる。「具体的には?」「何か知らんが、動悸が出るらしい。い…

とあるスーパーマーケット店員の日記とその裏話

四月十日 日曜日 おおむね晴れ 今日からスーパーでバイト開始。求人広告には品出しがメインって書いてあったのに、なんかレジ打ちもやらされそう。カネ触るのやだな、ミスったら超怒られそうだし。 四月十一日 月曜日 くもり 朝起…